これだからウェブは面白い FriendFeedに見る未来


最近寝ても覚めてもFriendFeedに夢中です。何がそんなに興奮させるのか考えていたのですが、そのヒントがいつも愛読しているシリコンバレー通信にありました。

これまでは、最強のグーグルのパワーに目がくらんで、検索こそウェブへの入り口と信じて疑わなかったわけだが、いや、ひょっとするとシェアすることがウェブの入り口かもしれない。お友達のやっていることやおすすめを基点にして、その次の情報へ、さらにその先へと進んでいく

人材流出が加速するグーグル | 日経 xTECH(クロステック)

ウェブへの入口は昔はポータルサイトでした。無目的に面白い話題はないかとさまよっていた時代がありました。その頃にくらべると、今は目的志向になって直接検索キーワードから入っていくことが多いように思います。もしくは、iGoogleとか、Netvibesとか、はたまたGoogle Readerのような、要するにブログのフィードをアグリゲートしたサイトからだったりするでしょう。そうしたパーソナライズされたページとFriendFeedは一体何が違うのでしょうか。話題の記事をアグリゲートして見やすいインターフェースで整えたサイトはいくつもあります。Techmemeだったり、alltopだったり、digg.comだったり。でも、そうしたサイトを舐めて見ていくよりも、FriendFeedを眺めていたほうが楽しい。それは一体なぜなんでしょう。

無目的志向と目的志向の間

RSSリーダーでもiGoogleでも、アグリゲートするのはブログ単位のフィードなので、当然そのなかには自分の関心領域に入らないものも含まれます。これがノイズとなり、「食べ残し」になり、未読となっていき、ストレスになっていくわけです。ですので、そこをクリアする技術なり、サービスが出てくればこれはヒットしないわけがありません。

また、アグリゲートサイトの集約方法は人気投票的で、やはりそこには同じくノイズが多数含まれるという問題があるように思います。

ノイズはノイズである程度の量のあいだは楽しめたかもしれません。ただ、情報爆発が行き過ぎると、求めていた情報がノイズによって埋もれることに対して不安が生まれます。情報不安症ですね。今、何の指針もなくウェブに飛び込むのは、いきなり大海原に出るみたいなものではないでしょうか。

では、この指針をだれが与えてくれるのか。検索エンジンでしょうか。検索エンジンはある程度は与えてくれるかもしれません。けれど、そこ(検索結果ページ)を読み取っていくのはリテラシーが必要です。だったら、やはり友人のお薦めが一番安心ではないでしょうか。「ipodが欲しいと思っているんだけど、参考になるページある?」といった問いをするのが多くの場合友人に対してであるように、何かを探す、調べるといった行為を検索エンジンに対してでなく、友人たちに対して発していくというのは何ら不自然ではありません。

シリコンバレー通信では、facebookをその基点にたつサービスと位置づけていますが、私はむしろFriendFeedこそがそうなる可能性が大きいと思います。facebookはむしろメールを代替していくものでしょう。

最後に記事の最後を結ぶ言葉を引用したいと思います。

あっと言う間に風景が変わる。インターネットの世界は、これだから面白い。

人材流出が加速するグーグル | 日経 xTECH(クロステック)

まったく同感です。面白くてしかたありません。

BackpackでGTD

Photo by adulau

私はこの2、3年ほどLifehack, GTDに傾倒していて、実に様々なツールややり方を模索し、時に迷走していました。そして最近ようやくこれがベストではないかと満足して思える方法に辿り着いたように思います。37signalsの提供するBackpackを使った方法です。Backpackはとても簡単に情報を整理するためのウェブツール提供サービスです。

どうしてBackpackに深く満足しているのか、そのことについて書いてみたいと思います。

ベストなツールは紙とペン

GTDは方法論であり、ツールを選ばないとよく言われています。なので紙とペンがあれば十分なのです。なのに、なぜ紙とペンを使わないのかというと、その良さと同時に不便さも既に知ってしまっているからです。では、紙とペンを使った場合の不便さとはどういったものでしょうか。

  • メモの移動ができない(ポストイットを使えばできそうですが)
  • 物理的制限(ノートを買い足せばいいという意見もありますが)
  • 整理が困難(整理できない人はなんであれ整理できないのだとも言えますが)
  • 書き直しが面倒

根拠としては弱そうですが、実際私は紙とペン最強と思っています。にもかかわらず、それらを使っていないのは上記の理由もあるのはあるのですが、それ以上にインプットの早さという点が大きいように思います。ペンで書くという行為はキーボードでもってブラインドタッチするのに明らかに劣ってしまいます。また、常にモニターに向かっていて、取得する情報もウェブからだったりするわけなので、それを紙に書き写すというのはどうにも間抜けに見えてしまいます。このへんはどういったワークスタイルかによって大きく違ってくるでしょうね。コンサルタントで全国飛び回ってたりするんであれば、おそらくBackpackは使わないで、紙とペンを使うはずです。

GTDの基本フローに立ち返る

ここで少しGTDの基本フローを振り返っておきたいと思います。GTDのフローは次の通りです。

  1. Collect(収集)
  2. Process(処理)
  3. Organize(整理)
  4. Review(レビュー)
  5. Do(実行)

まずは何から何まですべて気になっていることを収集することが必要です。書き出すわけです。そして、おそらく頭の中に雑多につまっているのはこんなことじゃないでしょうか。

  • ToDo
  • 中長期目標
  • 習慣にしたいこと
  • ちょっとした買い物メモ
  • 資料

GTDではこれらをそれぞれフローにそって適切なあるべき場所に移動させていきます。予定はカレンダーへ、資料はファイリングして・・・。でも、目標はどこに収まるのでしょうか。GTDのプロセスのなかにはそれはありません。適宜、手帳に記載するなどするものなのでしょう。そうです。このフローにそって処理していくと、タスクやプロジェクトのリスト以外はどんどん別の場所へ拡散していってしまうのです。これが問題です。せっかく集めてきたのに、また散らかしてしまっているのですから。

大事なのは信頼できるシステム

もちろん、物理的に一元化できないものはできないのですから、する必要はないのです。ですが、およそ物理的制約の考えにくいこのウェブに繋がったデジタルの世界で、どうして一元化できないということがあるでしょうか。

この情報の集約、一元化というのは非常に大きな課題です。実際に多くの試みがなされています。Gmailで情報を集約というのはよく聞く話です。あとはGoogleNotebookというのもありますし、TiddlyWikiなどを使うという手もあります。私も当然それらの方法を一通り試してみました。ですが、どうにもしっくりきませんでした。それぞれ、何かが欠けているという気がして仕方がありませんでした。

求めているのはアナログのノートにできることプラスそれ以上の便利さ

アナログノートがベストではあるけど、インプットの不便さがある。GTDの最初のステップで収集したはずのものがなぜか拡散してしまう。このような問題があったということがわかりました。求めていたのは紙とペンに匹敵する柔軟さを持ち、拡散する情報をまとめて預けることのできるという2点でした。

そしてBackpackこそがこの悩みに答えを出してくれるツールだとわかったのです。

  • メモやリストの移動が楽々(整理ができる)
  • なんでも添付できる(一元化)
  • キーボードから手を離す必要がない(これは仕事環境によるだろうけど)
  • カレンダーもリマインダーも付いている(わざわざGCalに行く必要がない!)

次回はGTDのフローにそってBackpackを使うことでどのようなメリットがあるか書いてみたいと思います。

Backpack: Get Organized and Collaborate

新しいフィードリーダーとしてのFriendFeed

Photo by Robert Scoble

FriendFeedを使っている人の間でRSSリーダーの使用頻度が減っているとの話題がのぼっています。こちらの記事では下記のとおりFriendFeedがリーダーよりも優れている点として、そのフィードをフィルターする機能をあげています。

Loic Le Meur Blog: Friendfeed Is Going To Kill Google Reader, Not Twitter

Friendfeed is much better than Google Reader at filtering your new items. Instead of bringing them to you only based on how new they are, Friendfeed brings them back to you each time a friend of yours adds a comment on them and that is just brilliant, it keeps you in the conversation.

まさにこのフィルターこそがFriendFeedの最大の魅力であると私も感じていたので、そのことについて書いてみたいと思います。

フィードの食べ残しをどうするか?

私はRSSリーダーで購読しているフィードのすべてに目を通すわけではありません。たいてい皆さんそうしてると思いますが、数百のフィードの中から気になる記事を目でひろって読んでいます。そうするとスキップした未読の記事が食べ残しのように残ることになります。そこで、その残り物をMark all as readとすればいいのですが、面倒でしないのです。すると、次回リーダーを開いたときにその「食べ残し」が目にはいる。これはノイズです。そうやって賞味期限の切れた「食べ残し」がいつまでも残っていくのです。

RSSリーダーを使っていて不満なのは、そこのところです。興味のない記事はストックせずに破棄してほしいと思うのです。例えばエントリーがアップしてから3日の間に読まなければ破棄するとかいう設定があれば、今よりもリーダーの中はすっきりとするのではないかと考えるのです。しかしながら、リーダーはその方向には進んでいないようです。

以前にも書いたのですが、これはリーダーが中途半端にストックの機能を持っていることに由来しています。購読するフィードというのは貯めてはいけません。なぜなら、フィードというものは全てフローであり、賞味期限があるものだからです。ストックすべきフィードであれば、それはフィードで幾度も幾度も言及されるでしょうし、行く末は書籍化するなりして残っていくでしょう。フィードはフィード。それをフィルターするのもフィード。結果、残ったモノに価値が生まれる。そういう仕組みではないでしょうか。

フィードをフィルターするのは「人」

フィードをフィルターするのは「人」です。ひとつの記事に対してブログで言及する、SBMにポストする、Twitterでさえずる、FriendFeedでシェアする、などなど。そうやっていくつものフィルターをかけられてその記事は価値をもっていきます。

FriendFeedは、この「人」がフィードをフィルターするという仕組みを取り入れている点が魅力です。対象はあらゆるフィードなので、FlickrからYouTubeのお気に入りからdel.icio.usからTwitterから何から何までです。これもまた従来のRSSリーダーが不得意としていたところではないでしょうか。出来ないことはないのでしょうが、基本的にRSSリーダーはブログのフィードを対象としているものです。

結局のところ、RSSリーダーは昔からあるメールボックスの枠組みから成り立っているものです。受け取る情報が限られていれば、リアルなメールボックスであれ、電子メールソフトであれ、それらは有効でした。けれども、情報の発信元が極度に分散し、受け取ることのできる情報が爆発的に増えている現在、従来からのアナロジーでは最早対応できないところまできていることは間違いなさそうです。

フィルターを他人にまかせる

いくら多くのフィードをRSSリーダーに登録していても、そのなかから有用な記事を見つけるのはひどく骨の折れる作業です。その際、記事を選ぶ基準は自分です。自分というフィルターを通してチェックしていくわけです。この自分というフィルターをもっと拡張することはできないでしょうか。つまり、自分の分身を作るわけです。奇妙に聞こえますが、例えば自分と同じ関心領域・趣味・志向を持つ友人というのは言ってみれば自分の分身とは言えないでしょうか。
この分身を使ってフィードをフィルターしていく。これがFriendFeedのサービスのコンセプトにあたるのではないかと思うのです。

しかしながら、本当に全ての記事を欠かさずチェックしたいフィードについては、これからもリーダーを使っていくことになるでしょう。ですが、そうでないフィードについてはリーダーでの購読はストップして、FriendFeedに任せた方が良さそうです。毎日届けられる膨大な量の情報をすべて消化しないといけないというのはストレスです。必要なものはフィルターされるのですから、まかせない手はありません。

OSXのファイル操作はForkLiftで

日常的にOSXを使っていて不満というのはほとんどないのですが、唯一あるとすればそれはファイル操作についてでした。

しかし、それもおそらく今日までのこととなりそうです。理想のファイルマネージャーが登場したからです。それがForkLiftという、このソフトです。

ForkLift - File manager and SFTP/FTP client for Mac OS X

このソフトはSFTP/FTPクライアントとしての機能ももちろんあるのですが、それよりもファイルマネージャーとしての機能がすばらしいのです。

私はたいていWindowsMacを併用しているのですが、ファイルパスのたどり方がそれぞれ少し違います。Macの場合、エンターキーを押すとファイル名の変更モードになります。WindowsだとF2にあたりますよね。逆にWindowsでエンターキーを押すとそれはフォルダの階層をひとつ下るアクションです。デリートキーでその逆です。Macだとコマンドキーと矢印の下方向キーを押すと下層への移動となります。この違い。慣れてはいるものの、同じだともっといいのにと思ったことはありませんか。

ForkLiftが実現しているのは、まさにそういった基本操作の一致です。これにはかなり感激しました。

また、私はよくファインダー間でファイルのコピー/移動をするのですが、今までだとClone Windowというツールを使って現在のファインダーのクローンを作り、ファインダーからファインダーへドラッグアンドドロップ(たまにコピーペースト)したりしていました。これだとファインダーが複数開いてしまい、どれがどこのフォルダーなのか非常に煩雑になってしまっていました。

ForkLiftはこれを解決します。ファイルのコピー/移動は常に元となるフォルダーがあり、先となるフォルダーがあるものです。A地点からB地点という2つのターゲットがあるわけです。ForkLiftはDual pane file managerとうたっています。つまり常に2つペインでファイル管理するというのが基本インターフェースなわけです。しかもタブつき。これでもうデスクトップにファインダーがいくつも重なるということもないでしょう。

他にも外部サーバー同士のファイル移動・同期が出来たり、Amazon S3にも対応していたり、お気に入りとしてサイドバーに追加できたり、とまだまだ魅力の半分しか見えてないのかもしれませんが、これはいいソフトが出てきたものです。

ショートカットキーも充実しています。お好みにカスタマイズすることも可能です。

ForkLift Help
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facebookとmixiのデザインを比較 - シンプルかつ機能的なUIの美しさについて

何事においても私にとって選択の基準は「シンプルであること」「機能的であること」なのだと改めて思うことがありました。

それはfacebookmixiを比較して見ていたときのことです。facebookのカラーリングからロゴデザイン、そしてユーザーインターフェース。そのどれもから私は卓越したセンスを感じて仕方がありません。そして、それがわかるというのもmixiといういい対比材料があるからです。

私がmixiを使わない、使いたがらない理由は結局のところ、そのサイトが私にとって美しくないからです。美しくないと使っていて落ち着きません。何がそのように思わせるのか?詳細に見ていくことも可能ですが、ここではこの小さなサムネイルピクチャーでページデザインから受ける私の印象を述べたいと思います。

facebook

  • 洗練
  • 機能的
  • シンプル
  • 大人
  • クール
  • 控えめ
  • プライベート

mixi

  • 元気
  • ゴチャゴチャ
  • 明るい
  • 社交的
  • 主張
  • 子供

もし、これが自分だけで使うようなウェブサービスであれば、迷わずfacebookを使うのですが、悩ましいのはそれがSNSだということです。日本のSNSデファクトスタンダードとなっているmixiからわざわざfacebookに移行するというユーザーは大方の予想どおり少ないでしょう。加えて日本人の英語アレルギーです。リアルな友人で「facebookいいね!」という人は私の周りにはとても少なそうです。

疲れマネジメント

Photo by Phil Romans

私はとても疲れやすい人間だと自分のことを認識しています。常に疲れない人になりたいと思っているのですが、どうにもなりません。もっとも日本人のほとんどは疲れに自覚的であるにもかかわらず、負荷のコントロールができないでいるようですが。

一体疲れとはなんなのでしょう?

疲労の科学によると下記のような定義づけです。

疲労”とは”身体的あるいは精神的負荷を連続して与えられたときにみられる一時的な身体的および精神的パフォーマンスの低下現象”

つまり、連続する負荷が疲れを引き起こしている原因です。この負荷を自分でコントロールできれば疲れることはないのではないか。そう私は考えました。では、負荷を自分でコントロールするとはどういうことでしょう。

自律した働き方。まわりに合わせるのではなく、自分に正直に自分のペースで働く。ここに答えがありそうです。つまり、疲れたときは休む。そうでないときはガンガン仕事するといったオンとオフの切り替えを自分で行うということです。これは作家とか芸術家、研究者のワークスタイルですね。サラリーマン的でない生き方のように思えます。サラリーマンだと「今日は疲れているから出勤するのやめよう」とはいきません。疲れた顔して電車に揺られるしかないわけです。

疲労疲労感は違う

また、先ほどの疲労の科学から。

一般に、”疲労”は”疲労感”とほぼ同義語で使われている。すなわち、疲労は主観的な表現と解釈される傾向にある。
しかし、実は”疲労”と”疲労感”とはまったく異なるものである。たとえば、ゴルフによる疲労はほぼ同じ距離を歩くにもかかわらずスコアによって疲労度がまったく異なる。

疲労感は「意欲」や「達成感」に大きく影響されるということです。意欲を高く保てる仕事は、疲労状態にもかかわらず疲労している感覚が麻痺するので、どんどんこなすことができるわけですね。ワーカホリックというのはそういう意欲に満ち満ちた人たちのことです。確かに意欲が高まっているとき(モチベーションがあがっているとき)には疲労しないというのは経験的に誰もが理解できるでしょう。

ただし、いくら意欲があったとしても疲労はします。それは摂理です。そして疲労は意欲を減退させます。疲労は身体の異常を知らせてくれる生体アラームだというのはそういうわけです。

勤め人は完全に自由に自分の時間を使うことのできません。負荷の量を自由にコントロールできないわけです。ゆえに最終的に意欲を失ってしまいます。意欲を失ってしまうと回復には大変なコストがかかります。組織は意欲を減退させない仕組みについてもっと考えないといけないということでしょう。

しかし、組織がそのように正論で動くことはまれです。結局は自己責任・自己管理。警報が出ているのに無理してさらに意欲を減退させて、結果うつ病となったとしても誰も助けてはくれません。今日は疲れている。そういう日もある、と自分を納得させてまた明日がんばればいいんじゃないでしょうか。自分へ。

RTMのタスクリストがGTDに向かない理由

GTDを始める際によく引き合いに出されるウェブツールにRemember The Milkがあります。愛らしい牛のキャラクターも手伝って世界中に多くのファンを持ち、押しも押されるタスク管理ツールの一番人気といってもいいでしょう。

私も長らくRemember The Milk(以下 RTM)のファンです。GTDを始める際に使い始めたのが2〜3年ほど前。一度挫折してその他もろもろのGTDツールに流れたものの、また今年RTMに戻ってきて「やっぱりRTM最強!」と感慨深く思っていたほどです。

しかし、最初に挫折したようにまた二度目も挫折してしまいました。一体何が問題だったのか少し考えてみました。

BackpackGTD

今、どのツールを使っているかというと有料版のBackpackです。前々から37signalsのサービスには興味があって、Tadalistなどしばらく使っていたこともあったのですが、Backpackはその使用用途の幅広さからどう使えばいいのだろうかというところで躊躇していました。

そんななか、再度GTDについて多くのブログ記事を読んでいくうちにこの記事に出会いました。

patrickrhone.com: Backpack: New GTD Implementation Ideas

記事を熟読していくとこれこそ自分の求めていたやり方だという気がしてきました。ポイントはどこでしょう?

Contextはさほど重要でない

GTDではContextによって NextActionを分けることが大事だとよく言われます。仕事場で家のことをあれこれ考えてもしかたないわけです。これはGTDの提唱者のデビッド・アレン氏があちこちを飛び回るコンサルタントであることから出た考え方でしょう。ただ、Contextについては侃々諤々あって、ウェブに接続している環境が家でも職場でも当たり前である場合、場所によって実行可能かどうかというのはあまり問題にならないということがあります。「今度の休みにでかけるショッピングセンターの場所を調べる」というアクションアイテムがあったとして、それは私用なのだから@homeだということは言えるでしょうが、家でないとできないということはありません。@workのちょっとした隙間にすることも可能でしょう。いいかどうかは別にして。

ウェブで接続されていることによって家と職場の境界が曖昧になっているのかもしれません。特にウェブワーカーにとっては職場でなければできないということはほとんどないわけですから、尚更でしょう。ある職種の人たちにとってはContextというのはそれほど重要ではないというのが私の結論です。

Projectには大きいものから小さいものま

次にGTDにとって重要なのはProjectをいかにブレイクダウンしていくか、NextActionsに落とし込んでいくかというところではないでしょうか。RTMでこのブレイクダウンをしていこうとするとおそらくリストを新たに作って、そのなかにタスクを追加していくというやり方でしょう。ただ、これだとタブがいくつもできてしまって、どうにも私には見た目がゴチャゴチャと見えてしまいました。見た目が気にならないのであれば、こういったやり方でもいいのかもしれませんが。

複数のアクションから成り立つのであれば、大きいものから小さいものまでそれはすべてProjectであるというのがGTDの考え方です。そして、この幅に応じてBackpackではページを使ったり、Projectのページでリストを作ったりします。

大きいプロジェクト 個別のプロジェクトページで複数のリスト(サブプロジェクト)
小さいプロジェクト プロジェクトの総合ページで複数のリスト(アクションアイテム)

こうすることで重要な課題にフォーカスすることができるような気がします。また、Backpackだとリストを非表示にするなどでき、見た目もゴチャゴチャしません。

ToDoはDoingかDoneか?

RTMでは完了したタスクはチェックを入れてCompleteとしてしまうことで目の前から見えなくなります。終わったことなのだからそれで何の問題もないと思っていたのですが、完了したタスクが見えるかどうかというのは実は非常に大きな違いだということにBackpackのリストは気づかせてくれました。

これはcheckpadでも同じなのですが、Backpackのリストはチェックをいれるとグレイアウトして取消線がついた状態でリストの下に残るのです。残ることによって今までの進捗が確認できたり、達成感に繋がったりで、非常にメンタルに効いてきます。私がRTMでのGTDに挫折した原因はいろいろありますが、このタスクをつぶしていく気持ちよさを得られなかったことが存外大きかったのかもしれません。そういえば紙のタスクリストでも終わったタスクを消しゴムで消したりしませんよね。線を引いてつぶす。このことにより、完了の確認ができて次に進むことができるのです。

BackpackGTDについては引き続き書いていきたいと思います。