そのツールは生産性を向上させるか?

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iPhoneが欲しくてしょうがないこの頃ですが、そんな自分に対して問いかけたいのは「そのツールは生産性を向上させるものなのかどうか?」ということです。

使い心地のいい道具は明らかに生産性の向上に寄与します。逆に使いにくかったり愛着がわかないようなものを使っているとモチベーションも下がりますし、結果的に生産性が下がります。例えば私がロディアのメモを使うのにも理由があります。気に入ったメモは生産性の向上に貢献しているのです。

私が長らくMacを使っているのも同様の理由です。同じ作業をするのにも自分にとって使い心地のいい道具を使ってやるのとそうでないのとでは生産性が異なってくるからです。

そんなことを考えてiPhoneというのは自分にとって価値があるかどうかということを検討してみると、欲しいという熱情が衝動性を帯びたものであることが徐々にわかってきました。

iPhoneはインプットのツールか、アウトプットのツールか?

効率よいインプットとアウトプットというのは生産性に関係してきます。iPhoneにかかわらず、携帯端末というのは「どこでも」情報にアクセスできるという価値があります。つまり効率良いインプットが可能ということです。ぼーっと電車に乗っているのと、ビジネス本を読むのとでは違ってくるということです。通勤時にiPhoneが手元にあるとインターネットのサイトをそのまま閲覧できるわけですから、情報の収集が効率的になります・・・。なります?

いや、それならば今の携帯で十分です。Gmailでメールを読んだり、GoogleReaderでフィードだって読むことができるわけですから。なにもSafariでフルブラウジングしなくても情報にはアクセスできるわけです。

アウトプットの面ではどうでしょう。これについては評判を聞くかぎり向上するとは思えません。歴然と打ちやすさが違うというなら別ですが、携帯でもほとんど入力しないというのにiPhoneにしたからといって急に入力しだすということがあるでしょうか。

結論として、iPhoneが今の携帯と比べて生産性に寄与するということはなさそうです。今の携帯と同じポジションにきれに収まってしまいます。つまり、今の携帯をリプレースするとすればiPhoneでもいいかなという感じです。

しかし、効率的であるかどうか、実用的かどうかということを置いておいても欲しくなるモノとしての魅力がiPhoneにはあります。つまり、持ってることで、そしてそれをちょっとばかり使うことによって得られる満足感がモチベーションを上げることに繋がるということは、言いようによっては言えなくもないのかもしれません。そして、私はそういう言い訳でいくつもの生産性に関係しないモノを買ってきたのかもしれないのです。