iPhoneと進化または成長への欲望

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iPhone欲しい熱を発症してしまいました。欲しくて欲しくてたまりません。ただ、しかし、昨年12月に手に入れたInfobar2のフルサポート2年縛りがあって、今解約すると18,900円強の請求が起こされます。あと半年待てばそれが12,600円になるので、とりあえずそれまで我慢しようと思ってはいるのですが。

さておき、なぜにiPhoneがあれほど魅力的に映るのかということをつらつらと考えていましたら、「拡張可能であること」に尽きるのではないかということに思い至りました。もちろん、それ以外の要素も大きいのですが、もしアプリケーションが固定的であったとすれば、すぐに飽きることも想像できます。

ウェブ、FIrefoxiPhone

拡張可能であることというのはもともとコンピューター自体がそうであったわけです。アプリケーションの追加によって機能が拡張されていくというわけです。次にプラグインというのがあります。これはアプリケーションに追加していく機能ですね。Firefoxだとエクステンションとかアドオンとか言ったりしますが、指していることはほぼ同じだと言えます。そしてウェブです。閲覧するためのソフトであったブラウザにアプリケーションとしての機能が追加拡張されています。カレンダーやノートを共有したり、多岐にわたってウェブはツールとしての拡張し続けています。こう見ていくとiPhoneというのはまったくもってコンピューター、ウェブの流れの上にあると考えられます。

拡張可能ということは、能力をワンクリックで追加することができるということです。能力の追加というと、人間の場合簡単にはいきません。英語を達者に話せる能力をワンクリックでインストールすることはできないのです。しかし、コンピューターにはそれが可能です。たった数ステップで今までできなかったことができるようになるのです。この超成長感こそがコンピューターの魅力ではないでしょうか。

我らに力を!

人類の進化というのも、できなかったことができるようになっていくことの連続であったわけです。火をおこすことができなかったのに、できるようになった。操れるようになったというのが進化なわけです。やがて何でもできるという万能感が人間を支配していきます。それを後押ししているのがコンピューターの進化であることは疑いがありません。個人の生活を振り返ってみても、成長に限界がないことを感じさせてくれるのはコンピューターによる恩恵が大きいように思います。つまり、できなかったことができるようになりたいと心の底で思っている人はコンピューターに取り付かれずにはいられないのではないでしょうか。そして、iPhoneの虜になってしまう可能性が大きいのはまさにそういう人たちではないでしょうか。

しかしながら、コンピューターのように簡単に能力を拡張できないのが人間です。人間の能力拡張には数千クリックという地道な積み重ねが今でも必要なようです。コンピューターによる能力の拡張は非常に幻惑的です。あたかも自分自身がアップグレードされたような錯覚になります。そして、この感覚こそがおそらく私たちが求めているものの正体なのでしょう。