ウェブサイトとコーポレートアイデンティティ

企業間取引を行う中小企業の数というのは実に多い。私はこういった会社のウェブサイトの構築だとか再構築だとかの案件に取り組むことが多い大阪の一ウェブディレクターなんですが、いつも頭を悩ませることがあります。その悩みがどこから来ているかを考えていくと、ひとつの答に行き着きました。つまり、CI(コーポレートアイデンティティ)の問題ではないか、ということです。

CIとは何か?Wikipediaから抜粋するとこんな感じです。

  • 特徴や理念を体系的に整理し、簡潔に表したもの
  • 企業を識別できるような、その企業に特有のもの
  • 外部に公開することでその企業の存在を広く認知させるもの

重要なのは理念。何のための会社なのか?社会に対してどういう使命をおびているのか?そういったところがあやふやな会社にCIという概念は希薄なわけです。もちろん、アイデンティティのない個人がいないように、法人で存続しているからにはアイデンティティがあるはずなのですが、それを考える必要もなく現在まで至っているようなところも多いように思います。

アイデンティティとSEO | Blog | ユージック

WEB制作者が中小・零細企業の案件を担当する際には、企業のアイデンティティを確立し勝負を挑むのか、アイデンティティを捨てた上で勝負を挑むのか、この辺りの判断がどこまでSEO対策を施すのかを決める際のポイントになってくるような気がします。

SEOをする前提としてそのサイトがどういうものなのかということですね。会社をアピールするのか、扱っている商品をアピールするのか。商品にアイデンティティがあれば、それが会社を代弁するということももちろんあると思います。要はなにかしらアイデンティティというものは必要なわけです。というのも、ウェブというのは発信する情報ですから、「自分は何者か?」という問いかけに対する答をもっていないと何も言えなくなる、そういうメディアだからです。

まずはアイデンティティの顕在化から始めないと、いつまでたってもカタチだけのウェブで終わってしまいます。それでいいのだという声があるのもまた承知してますが、そういう仕事は私はできるだけしたくないです。